「超高齢社会」 に向けた在宅応需
2025年問題
現在我が国の少子化には歯止めがかからず、今後も人口減少が続くと予測されています。そして、2025年には「団塊の世代」が75歳以上となり、高齢者人口はおよそ3600万人に達すると見込まれています。総人口が減少するなかで、高齢者が増加するため高齢化率は上昇を続け、2013年には25.1%で4人に1人が高齢者のいわゆる「超高齢社会」となりました。この超高齢社会では、認知症患者数の増加、高齢者世帯数の増加(高齢者夫婦のみ或いは1人暮らし)、死亡率の増加(特に高齢者)などが推測され、今後医療や介護の需要が高まっていくといわれています。
これからの薬局薬剤師の役割
高齢化が進むと病院の病床は重症患者で埋まり、ご自宅で療養する高齢者が増加するといわれています。これまでの薬剤師は薬局の窓口でお薬の説明、副作用や体調変化などの確認を行ってきましたが、最近では薬剤師が患者様の自宅を訪問してお薬の管理を行い、自宅にて療養される患者様が間違いなく薬を飲めるよう支援を行っています。このような支援を訪問薬剤管理指導といいます。
薬局提案型の訪問薬剤管理指導
現在行われている薬剤師による訪問薬剤管理指導のほとんどが医師からの依頼を受け、その患者様に訪問指導を行うというケースでした。しかし今では、薬局の窓口にみえる患者様やその代理の方に対して訪問を提案する、「薬局提案型」の訪問薬剤管理指導も増えてきました。対象となる患者様は、例えば老老介護をしている方や体が不自由で薬局に来ることができない方、栄養剤など重い薬品の持ち運びが困難な方などです。医師が訪問の承諾をすれば、訪問指導を行うことができますのでお気軽にご相談下さい。
残薬は年間で500億円
飲み忘れなどで余ってしまうお薬は現在年間で500億円あるといわれています。飲み忘れる原因として、
①たくさん余っていて、
どれを飲んだらいいか分からない
②服用する薬が多くて
飲み忘れがある。
③飲み込みが悪くて
錠剤やカプセルが飲みにくい
などが挙げられます。今後自宅で療養される高齢者が増えれば、このような問題は深刻化すると考えられますが、薬剤師が介入しお薬を管理することで、100億円程まで残薬を抑えることができるといわれています。
お薬管理の例 お薬カレンダー
お薬の種類がたくさんあってどれをいつ飲んでよいかわからなくなる方に対し「お薬カレンダー」を利用したお薬管理を提案しています。服用するタイミングごとにひとまとめ(一包化)にし、お薬カレンダーの〈朝食後〉〈昼食後〉〈夕食後〉〈寝る前〉のポケットにセットするため、飲み間違いもなくなり、さらに飲み忘れも一目で判断することができます。ただ、お薬カレンダーはお薬管理の一つの例であり、ご家族、介護者とのご相談に応じて、なるべく患者様の自立性を損なわないよう、最善の方法を一緒に考えさせていただきます。
介護施設への在宅訪問
スギ薬局 蒲郡店では、介護施設に患者様のお薬をお届けしております。施設のスタッフの方が間違えなく患者様にお薬が提供できるように、一包化薬に患者様の氏名や用法を印字し、点眼薬やシップ薬などの外用薬には、患者様の名前シールは貼るなどの工夫をしています。
大人用おむつや日用品もお届けします
スギ薬局では、さまざまな商品を取り扱っているので、お薬の配達の際に、大人用おむつや、ガーゼ、介護食、ティッシュペーパー、洗剤といった、生活必需品を併せてお届けすることができます。ご自宅で介護を受けている方は外出することが難しいため、このサービスは非常に喜ばれております。
地域の「顔」を目指します
現在80%以上の人が病院や施設で亡くなられていますが、国民の60%以上が病院よりも住み慣れた「自宅」で家族と共に過ごし、人生の最期を迎えることを望んでいるといわれています。しかし、それを実現するためには、介護が必要になっても住み慣れた地域でその人らしい自立した生活を送ることができるよう、地域の医療や介護を地域全体で考え、充実させていく必要があります。スギ薬局 竹谷店では、地域の方の医療や介護のニーズを知るために薬剤師会や事業所のケアマネージャー、看護師とのお話しも大事にしています。そしてお薬の管理を通して地域に貢献していきたいと考えております。もし身近でお薬についてお困りの方がいましたらお気軽にご相談ください。