睡眠指導士から”おやすみ”に代えて… 第15話
理想的な寝室環境
良い寝室って何だろう?なんてあまり真剣に考えた事なんてないかも知れませんよね。
本号では人生の3分の1を過ごしている「寝室」にサーチして一緒に考えてまいりましょう。
まずは、睡眠健康指導士が推奨する寝室をご紹介させていただきます。
推奨する寝室
・温度調整
夏26度前後 冬18度前後
(布団の中32~34度)
・湿度
55%前後
・明るさ
小さなロウソク程度(0.1ルクス程)
・照明
暖色(白熱灯等)壁に照らす
(間接照明)
・音
図書館並みの静けさ
(秒針を刻む時計は避けたい)
・室内壁色
日本家屋に多い土色
(目に刺激を与えないソフト感)
※あまり考えすぎずにどうしたら理想に近づくかを考えてください。
(例:温湿度計を設置して温度湿度に気を使う。)
今からでもできる寝室環境をご紹介します
・空気の流れを作るため、ベッド(敷布団)の頭部は壁との隙間10㎝以内、足部に流れを作りましょう。(埃対策)
・電源コンセントは頭部からなるべく離しましょう。(電磁波・低周波等々)
・外部からの光と音を厚手の遮音カーテンで軽減しましょう。
・洋服タンス等は、なるべく寝室の外へ(防虫剤・ナフタリン等の臭素)
・電化製品は極力少なく。(人の耳に届かない低周波は脳に刺激を与える)
・居心地が良いと感じるものに囲まれて眠る(アロマやヒーリング音楽・抱き枕等々)
・頭寒足熱が期待できる布団やパジャマを活用する。
寝室に求める事。「一日の疲れを癒し熟眠する」
基本的な事ですが、寝室は眠る為の場所なんですね。ですから寝室を書斎と兼用したり、趣味を楽しむコーナーを作ったりする事はお勧めできません。携帯やスマホも枕元に置くべきではありません。(寝る前のスマホの青色光は睡眠の質を低下します。)
「眠れないからしている」って言われるかも知れませんが、そもそも寝室は「眠るため」の場所ですので、眠れない場合は一旦布団から出て、別の部屋で読書や趣味をしてください。
そうする事で、人間の脳は
「寝室=眠れる場所」
というように、潜在意識レベルまで図式が出来上がります。
逆に不眠症の方の特徴として、寝室で眠れないから「じっと目を閉じ」眠れるまで布団の中で過ごしており、いつの間にか「寝室=眠れない場所」となる訳です。(こちらも脳が潜在意識に図式を作ってしまう恐れがあります)
どうせ布団の中にいても眠れないのならば、いっそ布団から一旦でよう!というように、まずは行動してみてください。
別の安らげる部屋(温暖色の薄明かり)で過ごし、眠たくなったら寝室に戻りましょう。
「寝室=眠れる場所」にする為には、眠る事以外に使わない事です。