仕事と家庭の両立支援① 現状
子育てと仕事の両立に悩む方もたくさんいると思います。まずは子育てと仕事の現状を厚生労働省の資料をもとにお伝えします。
仕事と家庭の両立をめぐる現状①女性の出産後の継続就業
女性の出産後の継続就業は依然として困難
第1子出生年別にみた、第1子出産前後の妻の就業変化
出生年 1985-89年 1990-94年 1995-99年 2000-04年 2005-09年
〇出産前有職 61.4% 62.1% 63.5% 67.3% 70.7%
↓内訳
- 出産後退職 37.4% 37.7% 39.3% 40.6% 43.9%
- 育休なしで就業継続 18.3% 16.3% 13.0% 11.9% 9.7%
- 育休利用で就業継続 5.7% 8.1% 11.2% 14.8% 17.1%
(資料)国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査(夫婦調査)」
出産前の有職率は上昇し、出産後の継続就業率も増えていますが、出産後の退職率も依然増加しています。その理由は↓
妊娠・出産前後に退職した理由
(「これまでの退職経験」として、妊娠・出産前後に退職していた女性正社員)
- 家事・育児に専念するため自発的にやめた…39.0%
- 仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさでやめた(※)…26.1%
- 解雇された、退職勧奨された…9.0%
- 結婚、出産、育児を機に辞めたが、理由は結婚、出産等に直接関係ない…7.2%
- 夫の勤務地や夫の転勤の問題で仕事を続けるのが難しかった…4.7%
- 子を持つ前と仕事の内容や責任等が変わってしまい、やりがいを感じられなくなった(なりそうだった)…2.6%
- その他
出産後も仕事の継続を望んでいても、仕事と育児の両立の難しさから退職した人も多くいます。その理由として↓
※両立が難しかった具体的理由
- 勤務時間があいそうもなかった…65.4%
- 職場に両立を支援する雰囲気がなかった…49.5&
- 自分の体力がもたなそうだった…45.7%
- 育児休業を取れそうもなかった…25.0%
出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「両立支援に係る諸問題に関する総合的調査研究」(平成20年)
仕事と家庭の両立をめぐる現状②男性の育児
育児休業を利用したい男性は3割を超える。
ニッセイ基礎研究所「今後の仕事と家庭の両立支援に関する調査」(平成20年)
男性の育児休業取得・育児への関わりは低調
育児休業取得率の推移
平成11年度(1999) 男性0.42% 女性56.4%
平成14年度(2002) 男性0.33% 女性64.0%
平成16年度(2004) 男性0.56% 女性70.6%
平成17年度(2005) 男性0.50% 女性72.3%
平成19年度(2007) 男性1.56% 女性89.7%
平成20年度(2008) 男性1.23% 女性90.6%
平成21年度(2009) 男性1.72% 女性85.6%
平成22年度(2010) 男性1.38%(1.34) 女性83.7%(84.3)
平成23年度(2011) 男性(2.63)% 女性(87.8)%
育児休業取得率=出産者のうち、調査時点までに育児休業を開始した者(開始予定の申出をしている者を含む)の数/調査前年度1年間(※)の出産者(男性の場合は配偶者が出産した者)の数
※平成23年度調査においては、平成21年10月1日から平成22年9月30日までの1年間。
注)平成22年度及び平成23年度の( )内の比率は、岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。
出典:厚生労働省「雇用均等基本調査」
夫の家事・育児時間が長いほど、第2子以降の出生割合が高い
出典:厚生労働省「第9回21世紀成年者縦断調査」(2011)
目標値
女性の継続就業率
38%(平成22年)→50%(平成27年)→55%(平成32年)
男性の育児休業取得率(日本再生戦略)
2.63%(平成23年)→8%(平成27年)→13%(平成32年)
6歳未満の子どもをもつ男性の育児・家事関連時間(子ども・子育てビジョン)
1日あたり67分(平成23年)→1日あたり2時間30分(平成29年)
出典 厚生労働省HP 仕事と家庭の両立支援より