愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑨まとめ
今までの「愛知県のグループホーム整備促進支援制度」のまとめと用語の解説をお伝えします。
グループホームとは
グループホームとは、身体障害者、知的障害者、精神障害者が、世話人等の支援を受けながら、地域のアパート、マンション、戸建て住宅等において、複数で共同生活をする居 住の場であり、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条で定 められた障害福祉サービス(共同生活援助事業)です。
グループホームの種類は
平成26年4月の法改正により、従前のケアホームとグループホームは一元化され、以下の種別に分類されることとなりました。
①介護サービス包括型グループホーム(旧ケアホーム型)
利用者のニーズに応じて介護サービスを事業者自らが提供します。
②外部サービス利用型グループホーム
利用者のニーズに応じて介護サービスを提供するに当たり、事業者はアレンジメント (手配)のみを行い、外部の居宅介護事業者に介護サービスを委託します。
希望者がグループホームを利用するには
グループホームの利用を希望する方は、事前に市町村による障害支援区分の判定とサー ビス利用に係る給付決定が必要とです。
利用希望者は、市町村からの給付決定を受けた後、グループホームを運営する事業者と入居に関する契約を直接締結することで、利用(入居)ができるようになります。
入居(利用)までの流れ
①利用希望者が市町村窓口へ相談・申し込み
②市町村での障害支援区分の判定
③市町村のサービス利用の移行聴取→サービス利用の決定(給付決定)
④利用希望者がグループホーム事業者と入居契約
⑤入居
事業者の指定の申請(指定基準等)について
グループホームを運営しようとする事業者は、事前に愛知県(健康福祉部障害福祉課) に指定の申請を行い、事業所ごとに指定を受ける必要があります。(※事業所の所在地が 政令・中核市の場合はそれぞれ政令・中核市に申請することになります。)
なお、グループホームの指定申請に当たっては、事前に所在地の消防署及び建築基準法 に係る建築部門との協議を済ませておく必要があります。
法人格の取得
グループホームを運営しようとする事業者は、法人格(社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人、営利法人〔株式会社、有限会社等〕など)を有する必要があり、個人で は指定の申請を行うことはできません。 なお、特定非営利活動法人(NPO法人)格を取得するには、都道府県において認証を 受ける必要があります。
愛知県の場合は以下のHPを参照してください。
人員配置の基準
グループホームには、管理者、サービス管理責任者、世話人を配置する必要があります。
さらに、「介護サービス包括型グループホーム」の場合には、上記人員に加え、生活支援員の配置が必要となります。
指定基準上の人員配置とは、利用者の起床から就寝までの活動時間帯における配置を意味し、本体報酬で評価されることとなります。
世話人、生活支援員は、利用者の生活サイクルに応じて、1 日の活動終了時刻から開始時刻までを基本とする夜間時間帯を設定し、当該夜間時間帯以外のサービス提供に必要な 員数を確保することが必要です。
夜間職員や宿直職員の配置は、指定基準上必ずしも必要ではありません。(必要に応じて配置した場合は、別途届出を行うことにより加算報酬を受けることが可能です。
サービス管理責任者の資格要件は
サービス管理責任者は、一定の実務経験(取得資格及び業務内容により3~10年)を満たし、かつ、都道府県が実施する研修(サービス管理責任者研修及び相談支援従事者初任者研修(講義部分) )の受講が要件となります。
建物・設備に係る基準は
専用の施設(建築区分「寄宿舎」等の建物)のほか、アパート、マンション、既存の戸建て住宅等を利用することができます。
建物は、自己所有、賃貸のいずれでも可能です。
地域交流への配慮
グループホームの安定的な運営には、災害など緊急時における近隣住民の協力を円滑に進めるため、地域の状況に応じて近隣住民との連携や交流など関係性に配慮が必要です。(町内会長や民生委員への説明、緊急時連絡先の配布等)
キーワード解説
従業者の職務内容
・管理者…事業所の従業者及び業務等の一元的な管理
・サービス管理責任者…個別支援計画の作成及び従業者に対する技術指導等のサービスの内容管理等
・世話人…食事の提供、健康管理・金銭管理の援助及び日常生活に必要な相談・援助等
・生活支援員…食事や入浴・排せつ等の介護等
常勤
指定障害福祉サービス事業所等における勤務時間が、当該指定障害福祉サービス事業所等にお いて定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数(1週間に勤務すべき時間数が32時間を下回る場合は32時間を基本とする)に達していなければなりません。
常勤換算
事業所の従業者の勤務延時間数を当該事業所において、常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、当該事業所の従業員の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法のことです。(算出にあたっては、小数点以下第2位を切り捨てる)
ユニット
居室及び居室に近接して設けられる相互に交流を図ることができる設備により一体的に構成される生活単位のことです。。
・留意点1 ユニットの入居定員は、2人以上10人以下とする。
・留意点2 居室のほか、居間、食堂等の利用者が相互交流を図ることができる設備を設ける。
・留意点3 居室の定員は1名。ただし、夫婦等で希望のある場合は2名でも可。事業者の都合 で、一方的に2人部屋にすることは認められない。
・留意点4 居室の面積は、7.43平方メートル(約4.5畳)以上。収納設備は別途確保する。
・留意点5 居室は、廊下、居間等につながる出入口があり、他の居室とは明確に区分されていること。単にカーテンや簡易なパネル等で室内を区分しただけと認められるものは含まない。
障害支援区分
障害者等の障害の多様な特性その他心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合を総合的に示すものです。
非該当・区分1~区分6までの7段階があり、区分6は必要とされる支援の度合い が一番大きい状態です。
障害の種類には、①身体障害者,②知的障害者,③精神障害者 ④その他の障害者(発達障害、高次脳機能障害、難病、その他)があります。
WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度①開設までの準備」
WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度②開設までの準備その2」
WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度③開設までの準備その3」
WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度④運営」
WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑤運営その2」
WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑥体験談」