【健康】第2話・睡眠の質を上げるための朝食(平成25年夏号掲載)
睡眠は脳と体の疲れを癒し、細胞の生まれ変わりを促して機能を回復する大切な時間。睡眠中も多くのエネルギーが使われ、朝は脳のエネルギーが不足状態にあります。
1日が始まる朝、しっかり食べて栄養を摂取することは、脳へのエネルギー補給となり、体温を高め、活動レベルを高めることに役立ちます。規則正しく朝食を 摂っていると、この1時間ほど前から消化器系の活動が活発になり、朝の目覚めを促進します。反対に夜食を食べ過ぎると寝つきが悪くなり、夜中に目が覚め、 睡眠の質が悪化することがあります。食物の消化が終了せず、眠る時間帯に消化器系が活発に活動していると、睡眠が妨げられるのです。空腹のため寝つけない 場合には、消化のよいものを少量、たとえば、牛乳や軽いスナックなどを摂りましょう。
■フードコーディネーターが推薦する朝食
①伝統的な日本の朝食メニュー(味噌汁・納豆・干物)
効果:ビタミンB12が多く含まれ、自律神経の働きを整える。体内時計の正常化。
②エネルギーの元となるタンパク質や糖質(ごはん・イモ類・卵・乳製品・ハム・ベーコン)
効果:でんぷんはブドウ糖に分解されて長時間、脳に栄養を送ります。またこれらをエネルギーとして利用しやすくなります。
③ビタミン・ミネラルも忘れずに。適度なフルーツ(バナナ・りんご)
効果:バナナは腹持ちがよく食物繊維や炭水化物が含まれ、りんごは睡眠中に失ったビタミン、ミネラルなどを上手に補給。ともに1日を元気にスタートするエネルギー源。
■ゆっくりとしっかり噛んで!
脳に『刺激』…心身ともに健康になる成分(セロトニン)が分泌され覚醒度もアップ
腸に『刺激』…朝特有の結腸反射によって排泄を促しデトックス(汗3%に対し排泄は75%)
元気に『刺激』…1日の始まりです!
和食を食べて!老化防止!
ボケ防止!
第2話では、規則的な生活リズムを整える第1歩として、まずは朝の時間「朝ごはん」についてお話をさせていただきました。
次回は「睡眠の質を上げるための朝陽の浴び方」をお送りします。
■睡眠教育ハンドブック「睡眠教育のための 生活指針」滋賀医科大学睡眠学講座・滋賀 医科大学教育部発行「快眠ライフと睡眠学」
滋賀医科大学睡眠学講座発行
より引用・抜粋