訪問看護師だから得られるやりがい
訪問看護師の仕事はとても難しいことで有名ですが、やりがいを感じることは充分にある仕事です。
例えば歩くことができなかった患者が少しずつ介助で歩くことができるようになったり、ほとんど動くことができなかった手が持ち上がるようになり、自分でスプーンを口に運ぶことができるようになるなど、患者の身体の変化一つ一つに看護師も喜びや充実感を持つことができます。
たとえ心を閉ざしていた患者や家族でも、距離を縮めていくことで次第に口数も笑顔も増えてきます。そのため訪問看護師の仕事をしていて毎日楽しいと感じることは病院勤務の看護師には味わうことができず、訪問看護師ならではしか味わうことができません。もちろん訪問看護師の仕事は難しいですが、数々の問題をクリアしていくごとに訪問看護師としての自信が持てるようになります。
一日中家にいて、ほとんど動くことができない患者は、訪問看護師がくるのを首を長くして待っています。頑固な性格の高齢者は喜びや感謝の気持ちを素直に表現できないかもしれません。しかし身体病状として現れてきて、病状が軽快することもあります。
また病院勤務とは異なり、医師は同行しないので患者の病状や状況を一番把握しているのは、直接自宅を訪問してケアを行っている訪問看護師である自分だという思いがあります。そのため仕事へのモチベーションも常に高い状態をキープすることができます。
医師の指示待ちではなく、積極的に行動する必要があり、責任感も大きいですが、病院での勤務より大きな裁量権が与えられているので、その分やりがいも大きく感じます。また在宅看護の場合は患者の処置以外にも各種サービスのマネージメントや調整、判断力や決断力、コミュニケーション能力が求められます。
訪問看護師という仕事の経験を積んでいくなかで、総合的な力が養われ、自己の向上にも繋がっていきます。