訪問看護師を必要とする需要の有無
高齢化社会が進んでいる現在、どこの介護施設や老人ホームも空き待ち状態になっています。そのため、最近では在宅介護を行う家庭が増えてきています。
介護保険法が施行される前までは家族が介護をするというのが主流でした。しかし介護保険法によりいろいろな訪問介護のサービスが受けやすくなったため、それに伴い訪問介護を行う企業も増えてきています。そのため看護師の就職先としても訪問介護や訪問看護施設が増えてきています。
訪問介護は介護士でもできますが、病院と同等の医療行為は看護師の資格がないとできません。そのため訪問介護や訪問看護施設に勤める看護師の需要が増えています。仕事内容としては基本的には病院での看護業務の延長線となります。その他に患者と一対一で精神的なケアを行うのも看護師の仕事のひとつとなるでしょう。
また厚生労働省によると、在宅医療が必要となる患者数は2025年には29万人になると予測され、その伸び率は現状から70%を超えています。つまり急激な在宅医療患者の増加が見込まれています。
また厚生労働省が発表した「第七次看護職員需給見通しに関する検討会報告書」でも、平成23年に対する平成27年度の看護師の需要は全体で約7%の伸びに対して、訪問看護ステーションの看護師の需要は20%近い伸び率となっています。
また在宅医療を行う診療所は平成21年度の11,955ヵ所から1年で約500ヵ所増加、病院は11ヵ所から331ヵ所へと驚異的な伸びを示しています。より多くの看護師の重要が見込まれるのは、訪問看護関係であることには間違いはありません。看護師不足は訪問看護関係のみならず発生しているので今後訪問看護師を必要とする需要があります。