睡眠指導士から”おやすみ”に代えて… 第17話
「夢」について
個人差はありますが人は90分ごとに「夢」を見ているといわれております。
一日に見る『夢』の長さ
レム睡眠ごとに何度かに分けて映画一本分、動物(人)は必ず夢を見ます。私はほとんど夢なんて見ない、なんて言われる方がいらっしゃいますが実はそんな事はありません。眠っている限り必ず夢をみています。
なぜ『夢』を見るの?
今まで歩んできた人生の中で様々な出来事があったと思います。人間の脳には、
自分で意識できる五感で感じた部分⇒顕在意識
自分では意識していない(または意識できない)部分⇒潜在意識
この二つがあります。夢というのは無意識の内に蓄積された膨大な記憶「潜在意識」からレム睡眠の時に記憶を呼び戻し、生きていく上で必要なもの、忘れたい記憶、楽しく再現したい記憶等々を整理整頓している時間なんです。
『夢』の必要性
一晩グッスリ寝たら「スッキリ」したなんて経験はありませんか?まさに夢とは無意識なまったりした(眠っている)時間帯にストレスの原因となる潜在的な意識を「楽しくない情報」「いらない情報」と脳が判断して、記憶に定着させないように削除している、とても大切な時間なんですね。つまり精神活動(の興奮)を一時的に遮断して心身を休ませること、それが夢の役割です。
起きている時間と寝ている時間の五感と脳
もしも寝ている時に、起きている時のような五感が研ぎ澄まされていたら、恐らく人は生きていく事はできないでしょう。生きていく為に人は必ず「眠たくなり」精神状態を安定させようと「自己治癒力」が働きます。夢は無意識が行う「仕事」であり、夢とは五感が鈍感になっている時の非現実的な世界。現実から隔離させて休ませようという働きが夢なのです。まだまだ未知数な「夢」の存在ですが、近い将来にはもっと「夢」の解明が進んでいる事でしょう。
最後に
子供はレム睡眠が多く「夢」を多く見るようです。それに対して大人は歳を重ねるごとに「夢」を見なくなっていきます。なんだか考えさせられますね(笑)