在宅介護での夏の食事
夏場の食事介助は、食べれなくても水分塩分は必須です。
年齢に関係なく食欲がなくなり栄養不足となります
夏はどの世代であっても食欲がなくなります。なぜでしょうか。原因の1つとして胃腸の働きが悪くなることが挙げられます。人間はあまりの暑さをストレスとして感じることで「副交感神経」が働かなくなります。この神経は胃腸の働きと密接に関係しているため、食べ物に対し脳が拒否反応を起こします。そのためジュースやアイスクリームなど、食べやすいものを口にしがちとなります。それが逆に胃腸に悪いのです。ですが食事をとらなければどんどん体が弱っていきます。水分、そして塩分は特に必要です。
水分はどれだけ摂っても大丈夫ですか?
水は体内から排出されるので、いくら飲んでも大丈夫という誤認があります。確かに水の中には害となる栄養分は何も含まれていません。むしろ夏場では常に水分摂取に気を配る必要があります。飲み方としてはがぶ飲みするのではなく、少しずつ飲みましょう。1度に大量に水分を摂取すると胃腸を壊します。「腹水」という病気がありますが、これは水を飲みすぎて起こる病気ではありません。発汗が激しいときは、積極的に水分と塩分を摂取してください。塩分は最近では熱中症対策用の「塩飴」でも補給できますし、スポーツドリンクも効果があります。
どの様な食事が良いのでしょうか?
まず食欲が全然ない状態で何かを食べるように言われても難しいです。食事の前に「酢」を少量摂取すると、胃腸の働きを活発にします。おかゆは食欲がないときでも食べやすく、胃腸に優しいです。介護食としては定番ですが、少しでも食べることが大切です。おすすめは「鶏肉を使った中華風のおかゆ」です。
材料…1.「小さく切った鶏もも肉」2.「酒」3.「塩」4.「ほうれん草」5.「ごま油」
作り方の手順は、おかゆを炊きながら、1を入れて、2と3を適量加えます。おかゆが炊けたら4を入れて、最後にごま油を加えると食欲を促す香りが出ます。おかゆが食べれるようになり、胃腸の調子が整ってきたら、普通のお米に切り替えてもよいです。全く何も食べれないようになったら危険シグナルですので、早期に病院に行って、栄養剤の点滴を打ちましょう。