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愛知県のグループホーム整備促進支援制度①開設までの準備

障害のある人が安心して生活するためにー「グループホーム整備促進支援制度」(愛知県)

 

 「障害者自立支援法」を「障害者総合支援法」(正式名称 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)とし平成25年4月1日、施行されました。この法律は「地域社会における共生の実現に向けて、障害福祉サービスの充実等障害者の 日常生活及び社会生活を総合的に支援するため、新たな障害保健福祉施策を講ずる」ことが趣旨としてあげられていす。この法律に係り愛知県では「グループホーム整備促進支援制度」を設けています。

 障害のある人が地域で安心して生活するためには、住まいの場としてのグループホームが欠かせません。愛知県は「グループホーム整備促進支援制度」を実施し、現在グループホームの整備を検討している方(特に、整備、運営について不安な方)に対し、支援コーディネーターが中心となって、開設から運営までをトータルに支援しています。

 グループホーム整備促進支援制度について、愛知県のHPなどをもとに開設から運営、また体験談なども含めシリーズでお伝えしていきます。今回は「開設までの準備」をご紹介します。

WEBワライフ「第4期愛知県障害福祉計画」

 

グループホームとは

 まずはじめにこの制度でのグループホームについて説明します。グループホームとは、身体障害者、知的障害者、精神障害者が、世話人等の支援を受け ながら、地域のアパート、マンション、戸建て住宅等において、複数で共同生活をする居住の場であり、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条で定 められた障害福祉サービス(共同生活援助事業)のことをさします。

 

なお、平成26年4月の法改正により、従前のケアホームとグループホームは一元化され、以下の種別に分類されることとなりました。
①介護サービス包括型グループホーム(旧ケアホーム型)
利用者のニーズに応じて介護サービスを事業者自らが提供します。

②外部サービス利用型グループホーム
利用者のニーズに応じて介護サービスを提供するに当たり、事業者はアレンジメント (手配)のみを行い、外部の居宅介護事業者に介護サービスを委託します。

WEBワライフ「グループホームとは」

WEBワライフ「地域においてグループホームの整備を進める理由」

 

 

開設にあたって最初に行うこと

グループホームを開設するにあたって、 最初行うべきことは「誰が」、「どのような方を 」、「どのようにして」、「支援していくか」を決めることです。
そして、事業として行う組織があるのか、サービス管理責任者・ 世話人・生活支援員の体制づくりとバックアップはどのようにしていくか等を考える必要があります。

あるホームの検討の流れ

①資金計画の検討

新築の場合は建設費用 、借家の場合は賃貸料の確認、利用者の障害支援区分ごとに算定される報酬額の確認等、収支計画を立てます。

②理事会等の承認

計画を立案し、理事会等に諮り、法人の意思決定を行います。

③サービス管理責任者及び支援者の確保

サービス管理責任者になるは、サービス管理責任者研修修了者で一定の実務経験が必要です。 (なお、事業の開始日から起算して1年間は、実務経験がある方をサービス管理責任者研修の修了要件を満たしている者とみなす経過措置があります。※平成29年度末までの措置。)
サービス管理責任者になる人を中心として、 支援者を決めます。

④入居者の決定 

利用者間の相性はとても大切なこです。定員を超えてしう等入居を望まれる養護者の希望に沿えない場合も考られます。

⑤居宅の確保 

入居者の決定を行う前に、居宅の確保を行う場合は、利用される方を想定して、物件の検討ます。
新築で行う場合は、利用される方の生活状況等を把握して、間取りを考えいきます。
借家の場合には、相性をよく考えて個室の確保ができるのか、障害の程度によっては、トイレ浴室の広さが適当であるのかチェックが必要です。

⑥支援施設の検討

非常時に備えて 近くの入所施設と連携する連携する等のバックアップ体制を検討します。

⑦指定手続き

政令・中核市内でグループホームを開設する場合は当該政令・中核市で 、その他の市町村でグループホームを開設する場合は県で指定を受けます。

 

資金計画

①建物を準備していく時の資金計画

土地を購入する場合、2階建てにするか平屋にするかによって広さが決まります。
建物を新築する場合、また既存の建物を購入しての改修費に対しては補助金があります。
借家の場合、利用者から徴収する家賃収入は借家の賃貸料に充てたり、 また新築の場合には、償還に充てたりします。

 

②ホームで生活していくための生活費

利用者の生活にかかるお金は、彼らの年金収入の中で賄っていくことを基本にします。共同生活でから、 共同で消費るものに関しては、利用者が平等に負担します。生活費の内訳としては、食(材料)費・日用品費・光熱水費・雑等があります。

③その他

ホームを開設するまでには賃貸契約の締結(敷金礼金など)、 建物の改修、備品の調達など事前に資金が必要とります。
また、ホーム利用開始後、最初の給付費が入金されるまで2ヶ月を要すため、その間の職員給与・光熱水費など支払にあてる運転資金も必要です。

 

物件探しのコツ

入居者の障害程度が重い場合等は、既存の建物では条件の良いものは見つかりにくいかと思います。また必ず補助が受けられるわけではありませんし、補助が受けられる場合ても、自己負担分も少なくありません。
家屋やアパート等の仲介業者に対して、入居者の状況を説明し、それにあった物件を教えてもらうことが現実的です。

 

建て貸し方式という先進的な事例も

知り合いの地主にオーダーメイドで希望する間取りの建物を建ててもらい、家賃を支 払っている例があります。
また、大手住宅メーカーの中には、建て貸し方式によるグループホーム建設をトータルでサポートする事業を展開しているところがあります。大手住宅メーカーが土地をグループホームに活用したいという地主を探し、その地主がグループホームを建設、その建設費用(借り入れ返済金)をグループホームの運営事業者が支払っていくという事業です。設計や家賃設定などを、運営事業者、施行業者、地主が直接話し合うオーダーメイド方式です。

 

ホーム建設の初期投資が不要で、オーダーメイドの建築が可能
運営事業者としての利点は、ホーム建設に係る初期投資が不要であり、オーダーメイドで建築できるところにあります。地主としては、有効な土地活用ができ、社会的貢献性や節税対策も含め長期的に安定した資産運用ができることが利点です。

 

グループホーム整備促進支援制度について – 愛知県

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度②開設までの準備その2」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度③開設までの準備その3」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度④運営」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑤運営その2」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑥体験談」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑦体験談その2」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑧体験談その3」

WEBワライフ「愛知県のグループホーム整備促進支援制度⑨まとめ」

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