在宅医療を考える
治療終了後、安定期になり退院し自宅へ戻ってこられますが、四肢麻痺や失語症、認知症の悪化などの障害が残ることが多くみられます。自宅では介護、看護の知識不測、家族の仕事関係、老々介護などの理由により十分な援助は行えません。その現状から介護保険により訪問介護、訪問看護、訪問リハビリなどのサービスが提供されます。それらは要介護認定(1~5)により負担額が決まります。サービスを受けるためには、ケアーマネジャー(介護支援専門員)が本人、家族と相談してケアプランを作成する必要があります。それらのサービスを受けることで少しでも家族の負担を減らし、家庭内で無理のない援助ができると思います。在宅では看る人も限られます。特に老々介護の場合、身体的、精神的、経済的にもかなりの負担となります。負担を軽減するためにも、提供されるサービスを活用するべきと思います。
今後「団塊の世代」が高齢者へと移っていく中、少子化で財政的にも厳しい時代になることと思われます。福祉政策も先細りになり、介護保険で賄われる額も減少し自己負担額の増加が考えられます。それでも外部のサービスを利用することで、家族に負担の少ない在宅医療を行えるかを考えていく必要があると思われます。