訪問看護師の全国的な人数
訪問看護利用ニーズは、現状の340.4千人から2020年には489.5千人まで増加すると推計されています。さらに今後は在宅移行が進むことが見込まれるため、2020年までの医療保険による訪問看護利用率を2.0倍と設定すると、569.1千人の訪問看護ニーズが見込まれます。また今後必要になってくる訪問看護師数は、2020年の時点で52.756人が必要で、現状と比較すると約16,000人不足しています。
さらに訪問看護師の処遇を改善した場合には訪問看護師の数が26,500人が不足することとなり、今後の増加する増加する訪問看護ニーズを満たすために必要な訪問看護師の確保は喫緊の課題になってきます。また全国訪問看護事業協会の職員を兼務し、訪問看護ステーションの必要数や利用者数の研究に関わったのに対し、平成27年には訪問看護の利用者を90万人、訪問看護師を9万人という目標を掲げました。
しかしその目標に近づいているかと思っていたものの、現在の利用者は40万人で訪問看護師は3万人ほどです。看護師が不足しているため、どうしても訪問看護師の人数は増えないのが現状です。
そのため在宅で最期を看てもらいたいという利用者がいることと、今後さらに高齢者が増えるため、訪問看護師を必要とする需要を多くの人に知っていただくことが今後の訪問看護師が増えるきっかけになるかと思います。訪問看護師の人数が少なければ、訪問看護の受け入れを断らないといけないこともありえるため、在宅医療を希望している人の多さを知って訪問看護の必要性を多くの人に知っていただきたいと思います。